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【時事解説】名目賃金3.4%増も、パート賃金上昇が一般労働者を凌駕。採用競合の「賃上げ攻勢」への備えを

2026年6月24日、厚生労働省が『毎月勤労統計調査 2026 (令和8)年4月分結果確報』を公開しました
本記事は、公的機関等の発表データを元に、HRClub編集部が人事実務への影響を独自に分析・解説したものです。

■ 30秒サマリー

  • 一般労働者の名目賃金が4.0%増と大幅伸長
    4月分の確報値において、正社員を中心とする一般労働者の現金給与総額(403,374円)が前年同月比4.0%増を記録しました。

  • 基本給(所定内給与)も3.6%増、ベースアップが本格化
    一過性の賞与だけでなく、毎月支給される基本給の底上げが確実に進んでいます。同一事業所で比較した共通事業所データでも、一般労働者の所定内給与は2.5%増となっています。

  • 実質賃金が2.0%増、物価上昇を上回る「強い賃上げ」フェーズへ
    消費者物価指数の上昇率(1.4%〜1.5%)を賃金上昇率が明確に上回り、実質賃金は2.0%超のプラスに転換。労働者が「より条件の良い企業」へ動きやすい土壌が整っています。

■ HRインサイト:市場のゲームチェンジに乗り遅れるな

  1. 採用難易度:据え置き提示は「即・足切り」の時代へ
    一般労働者の給与水準が市場全体で4%近く底上げされている中、自社の中途採用・新卒採用の提示年収が据え置きのままであれば、求職者の選択肢から一瞬で外されます。採用競合はすでに「高めの初任給・提示額」を武器に攻勢をかけています。

  2. 競合の動き:既存社員の囲い込み(リテンション)へシフト
    共通事業所ベースで2.5%のベースアップが進んでいるということは、他社が「優秀な正社員を競合に引き抜かれないため」に身を削って基本給を上げている証拠です。「うちは他社より居心地が良いから大丈夫」という根拠のない楽観論は、一気の離職ドミノを招きます。

  3. コスト/工数:歪んだ賃金テーブルの修正コストが爆発
    採用力を維持するために中途採用の初任給だけを引き上げると、既存社員との間で給与の「逆転現象」や不満が生まれ、組織が崩壊します。賃金テーブル全体の改定に伴う総人件費のシミュレーションと、それに伴う評価制度の見直しに、今すぐ工数を割く必要があります。

Daijob編集部

著者:HRClub 編集部

厚生労働省などの最新公的データや労働市場のトレンドを独自に分析・厳選し、多忙な人事・採用担当者が「1分で本質を理解し、明日の実務に活かせる」攻めのHRインサイトをお届けする専門編集チームです。 制度設計から採用戦略、組織開発まで、現場で本当に役立つノウハウや最新トピックを、客観的なファクトに基づきタイムリーに発信しています。

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