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【時事解説】名目賃金3.4%増も、パート賃金上昇が一般労働者を凌駕。採用競合の「賃上げ攻勢」への備えを

2026年4月23日、厚生労働省が、『毎月勤労統計調査 2026(令和8)年2月分結果確報』を公開しました。
本記事は、公的機関の発表データを元に、HRClub編集部が人事実務への影響を独自に分析・解説したものです。

■ 30秒サマリー

  • 規模30人以上の賃上げが加速:1人平均の現金給与総額(額面)は、規模5人以上で前年同月比3.4%増(298,542円)に対し、規模30人以上では同4.2%増(337,184円)と、中堅・大手を中心に上昇幅が拡大しています。
  • 実質賃金は2.0%増でプラス圏を維持:消費者物価の上昇(1.4%増)を名目賃金の伸び(3.4%増)が上回り、労働者の購買力(実質賃金指数)は前年同月比2.0%増と改善傾向にあります。
  • パート時給の伸びが正社員を上回る:時間当たりの所定内給与(基本給相当の単価)は、パートタイム労働者が前年同月比4.2%増(1,443円)となり、一般労働者の所定内給与の伸び(同3.8%増)を上回るペースで高騰しています。

■ HRインサイト:

  1. 採用難易度:パート時給の「4.2%増」が採用の最低ラインに
    時間当たり給与の伸び(4.2%増)は、一般労働者の月給ベースの伸び(3.8%増)よりも高く、非正規層の労働力確保コストが急騰していることを示しています。特に飲食サービス業等では、離職率(4.24%)が入職率(3.45%)を上回っており、賃金競争に負けた企業から労働力が流出する「選別」が始まっています。
  2. 競合の動き:一時金ではなく「固定給(所定内)」の引き上げ
    共通事業所比較(同一事業所での前年比較)において、所定内給与の伸びが3.0%に達している点は見逃せません。これは採用競合が賞与等の一時金ではなく、月々の固定費である「ベースアップ」に舵を切っている証拠であり、賃上げを渋る企業は採用市場で著しく不利になります。
  3. コスト/工数:労働時間減少と単価上昇の「挟み撃ち」
    総実労働時間が前年同月比1.0%減少する一方で、給与額は上昇しています。人件費率(労働分配率)が悪化しやすい構造のため、単なる賃上げだけでなく、DXによる業務効率化で「1時間あたりの付加価値」を高める現場改革が急務です。

■ 今日からできる「次の一手」

「パート・アルバイトの時給を前年比4%以上、正社員の月額固定給を3.5%以上」を基準とした、2026年度の下半期賃金改定シミュレーションを経営会議で提案してください。 今回の確報値は、これら以下の水準では「市場平均を下回る」ことを意味しており、特に採用競合が多いエリア・職種では、即座に採用計画の未達や離職増のリスクとして現れます。

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